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2019年2月 2日 (土)

Clinical 脳腫瘍が原因→非歯原性歯痛 ⑤

続き:
6. 検査法
 感覚検査は、歯科領域においてあまり一般的ではないが、2018年度の診療報酬改定に当たって、精密触覚機能検査(460点) Semmes-Weinstein monofilament (SW テスター)が新規保険導入された。
 検査対象は、何らかの理由で三叉神経領域の感覚の異常を自覚する患者となる。
 前述したように脳腫瘍による感覚の異常でも、外傷後(抜歯・インプラント)の感覚の異常であっても算定できる。
※歯科:精密触覚機能検査を算定するにあたり、厚労大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局等に届け出た保健医療機関において、当該検査を行った場合に月1回に限り算定できる。
 施設基準としては、①日本口腔顔面痛学会(主催)が行う研修会を受けた歯科医師が配置されていること、②医療機器の SW テスターセットを有していることが義務づけられている。また公式記録用紙診療録に添付して保管することも義務づけられている。
1) 精密触覚機能検査
 各フィラメントには加わる加重を対数表記した値が記されてあり、口腔顔面領域の検査には、値の小さなものから、0.008g, 0.02g, 0.04g, 0.07g, 0.16g, 0.40g, 0.60g, 1.0g, 1.4g, 2.0g までの10本を用いる。SW-test の正しいフィラメント操作法を行うことで再現性のある刺激強度を加えることができる。
 精密触覚機能検査で感覚異常の部位(患部)と対照部位との閾値の差2段階以内で感覚鈍麻のみ(触覚鈍麻ならびに痛覚鈍麻)であれば軽症例と診断。
 一方、感覚異常の部位と対照部位との閾値の差が2段階以上または異常感覚(痛覚過敏、アロディニア、ジセステジア、パレステジア)の神経症状を有した場合は非軽症例と診断。
 非軽症例ならびに軽症例の回復期症例(受傷後1ヵ月を超える)は、可及的速やかに専門医療機関へ紹介する。一次医療機関における軽症例かつ早期症例の治療は、ビタミン B 12 製剤の投与等が行なわれる。
 受傷から1ヵ月過ぎて回復傾向を示さない症例についても専門医療機関へ紹介を行う。
 詳しい検査方法については、日本口腔顔面痛学会ホームページで確認されたい。
2) 定性検査
 精密触覚機能検査に加え、必要に応じて pin prik 検査(痛覚検査)、綿棒による刷掃試験(触覚検査)を組み合わせることで痛覚ならびに異常感覚の検査を行う。
 口腔粘膜において一般的な定性検査としては、綿棒による刷掃検査を用いる。綿棒での刷掃は、近遠心方向と頭尻側方向に2~3cmずつ行い、検査部位を触ってみてどう感じられるかを診て、自覚される感覚を記録する。
 反対側の健康な部位に比べて触った感じが鈍いか(触覚鈍麻)、ピリピリとした疼痛が誘発されるか(アロディニア)、ジンジンした不快な異常感覚があるのかを確認する。
 探針による pin prik 検査では探針の先端を、検査部位と健康な部位(被験者がチクチク感じる程度)を同じ強さで触ってみて、感じる痛みの強さを比較する。
 検査部位における痛みの程度が明らかに対照部位よりも強ければ、この状態を痛覚過敏と言う。
     明日は、「12脳神経スクリーニング」を述べる。





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