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2019年3月28日 (木)

Science 初期口腔がん早期診断には ~蛍光診断法~ ③

 

                       

続き:

4. 初期口腔がんの早期発見のための5-ALAを用いた蛍光診断の有用性

 28例中、赤色蛍光を示した症例は20例であり、そのうちの10例が扁平上皮がん、4例が上皮内がん、6例が上皮性異形成(高度異形成3例、中等度異形成2例、軽度異形成1例)であった。一方、赤色蛍光を示さなかった症例は8例であり、その中にはがんは含まれていなかった。――→結果を総合すると当科において実施している方法による 5- ALA を用いた蛍光診断は、初期口腔がんに対して感度100%、特異度 57.1%である。

 しかしながら、実際の臨床現場において予後を重視する治療的観点から、最近提唱されている上皮性異形成を低危険度群(軽度異形成および一部の中等度異形成)と高度危険群(一部の中等度異形成および高度異形成)の2群に分類する方法によると、本蛍光診断法は感度100%、特異度88.9%であり、より臨床現場での対応の判断に有用な診断法ということができる。

 一方、初期口腔がんを見落としなく正確に診断するためには、5-ALA や診断装置の適切な使用が重要であることから、今後さらに症例数を増やし本診断法の信頼性を高めるとともに、各地の歯科医師会を中心として行なわれる口腔がん検診はもとより、歯科医院や歯科健康診断においても用いやすい診断装置への改良や、5-ALA 口腔内崩壊錠の開発を行うなど、本診断法の普及に努めていきたいと考えている。

                       

 

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