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2019年4月22日 (月)

Clinical ファイバーで補強された高強度硬質レジンブリッジの基礎と臨床 ⑤

続き:

                       

 

(3) メインフレームの製作

   FRCブリッジのメインフレームは長繊維であるファイバーC&Bを近遠心方向に配置し、ブリッジ連結部に生じる引張応力を軽減させる。研究結果から得られた最適な設計では、支台装置咬合面から連続したファイバーが連結部とポンティックの最下底部に配置されることで、約30%の引張応力の軽減が可能となる。また、その垂直的厚みは支台装置咬合面クリアランスの1/2程度が必要となる。

   ポンティック部の頬舌側面では、ポンティック底部の形態と相似形となるような形態にする。メインフレームは歯型の咬合面を完全に乗り越え最大限拡大することで、効果的な補強が得られる。

   第1小臼歯遠心面から第1大臼歯近心面までをレディーキャスティングワックスR20(G.c.)を用いて、形態と位置を決定し、その後シリコンパテを用いて、支台模型の咬合面を覆わないようにレディキャスティングワックスR20の位置の固定を行う。

   メインフレームの長さの決定は、先に使用したレディーキャスティングワックスR20と同じ長さになるようにファイバーC&Bをカットする。カットしたファイバーC&Bを模型に設置し、圧接用コアを用いてファイバーC&Bを圧接する。特に咬合面の部分の圧接は十分に行い、咬合面のファイバーC&Bが薄くなるように行う。圧接用コアを装着したまま光重合を行い、ファイバーC&Bを硬化させる。硬化後、バリを除去し、メインフレームを完成。

(4) ファイバーコーピングとメインフレームの連結、前装レジンの築盛

   ファイバーコーピングとメインフレームが完成したら、それらを連結する前に、ポンティック部の築盛から行う。築盛にあたり、初めにポンティック、次に隣在歯と築盛していき、連結部は隙間を設ける。この隙間を設けることで、レジンの重合収縮が緩和される。前装材料の重合収縮によって、メインフレームが変形するため、築盛はポンティックから始めることが推奨される。

   ファイバーコーピングとメインフレームの連結作業では、圧接用コアの支台模型部分を利用して圧接、仮重合を行い、フレームを一体化させる。築盛が終了したら、十分な光・熱重合を行い、未・低重合レジンを少なくすることで、長期の安定につながる。

(5) 形態修正・研磨

   形態修正・研磨は通法に従い行う。また、FRCブリッジでは連結部は深く削り込まないようにする。過剰に削り込むことで、ファイバーの露出や、メインフレームの損傷が起き、強度の低下を招く恐れがある。連結部には、鋭利なへこみを作らず、清掃性を考慮した緩やかな曲面とした形態とする。支台装置内面の処理に関しては、ラボサイドでは未処理が好ましい。これは、口腔内試適時に露出したファイバーへの汚染を防止するためであり、汚染除去に用いる装着直前のアルミナブラストの効果を最適なものとするために、歯科医師と歯科技工士との共通のコンセンサスとなる。

 

                       

 

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