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2019年4月20日 (土)

Clinical ファイバーで補強された高強度硬質レジンブリッジの基礎と臨床 ③

続き:

                       

4. FRC ブリッジ の臨床術式

 

 FRC ブリッジの臨床で重要な知識とは、①十分なクリアランスの獲得、②適切なブリッジの設計、③ブリッジ・支台歯間の完全な接着という3つに集約される。

 

 1) 症例の概要、検査と治療方針

  患者は56歳の男性。上顎左側第2小臼歯欠損、第1小臼歯、第1大臼歯支台のメタルブリッジの違和感を主訴として来院した。上顎両側第1小臼歯は生活歯で、第1大臼歯はレジンによる支台築造が施されていた。支台歯および周囲組織に問題は認められず、また両側第2大臼歯による咬合支持も確認できたため、FRCブリッジでの治療計画を立案した。

 

 2) 支台歯形成

 

  支台歯形成はFRCブリッジ成功のために非常に重要な最初のステップとなる。基本的な支台歯形態はオールセラミックと同様であるが、FRCブリッジの場合は、ファイバーフレームのクリアランスを確保した上で、スムーズなメインフレームの形態が再現できるように、両支台歯の欠損軸面にスプーンで削り取ったような曲線で構成されるボックスなどを付与する。形成面は可及的に滑らかな曲線となるよう配慮し、鋭角なところが無いように気をつける。

  フィニッシュラインの形成量は1.0~1.5mmとし、ディープシャンファーかラウンドショルダーが推奨される。咬合面クリアランスは1.5~2mm以上とする。長期経過症例を観察すると、不十分な咬合面クリアランスで製作されたFRCブリッジでは、早期の咬耗によるフレームの露出などが認められる。安全なFRCブリッジを製作するためにはこのクリアランス獲得が必要となる。

  クリアランスの確保ができる症例は、無理をせず適応外と考えたほうがよい。咬合面部のクリアランスの確保にはプレップシュアⅡ(モリムラ)やセラスマートクリアランスゲージ(G.C.)などの専用器具を用いる。

  本症例では、まず旧ブリッジを除去した後、う蝕検知液体を用いて感染歯質のチェックを行った。感染象牙質が残っていると、接着不良の原因となるため術前の完全な除去が求められ、必要に応じた構造を行うことで理想的な支台歯形態を構築する。クリアランスは咬合面では2.0~2.5mm、マージン部分では1.5mmのヘビーシャンファーとした。形成面はファイバーコーピング製作時にファイバーネットがしっかり圧接できるよう曲面で構成されるように考えた。

                       

 

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