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2019年4月 6日 (土)

Science 間葉系幹細胞(MSC) 移植による顎骨再生療法の可能性 ①

半田慶介(東北大学大学院歯学研究科歯科保存学分野講師)さんの研究文 コピー・ペー:

                       

はじめに

 近年再生医療は、社会的ブームともいうべく脚光を浴び従来の臓器移植や最新治療の限界を超えて、幹細胞による機能再生を実現化している。大手製薬会社と大学間での産学協同で、商用化に向けた幹細胞を用いた再生医療等製品の製造技術の開発が進められており、それに呼応するように再生医療製品開発を目指すベンチャー企業が注目を受け、その期待感から再生医療関連株が軒並み上昇し、マーケットの活性化に貢献している。

 再生医療において、失われた組織を再生することが可能な幹細胞の存在は必要不可欠であり、この幹細胞を外来的に補充するか、内在性の幹細胞を活性化する方法が選択されている。そのため現在の再生医療の基本コンセプトは幹細胞を直接移植し、機能細胞に分化する場合(細胞補充療法)と、サイトカインの効果による免疫制御作用、抗炎症作用、血管新生作用によって移植先の環境を整えることで、既存の幹細胞の組織修復能を促すことを期待する場合に大きく別けられる。

 これらの技術を伴って、幹細胞を障害部位にデリバリーしたり、サイトカインの効果を発揮させ、細胞増殖に有利な足場となる生体材料の開発も盛んに行われている。―※

 さらに歯周組織においても、他の臓器と同様に組織幹細胞を活性化するサイトカインによる歯周組織再生療法の製造販売がすでに始まっている。

 

現行の歯周組織再生療法

 現行で行われている歯周組織再生を目的とした治療技術を示すと、

 ● 歯周組織の機能回復を目的とした再建療法➜GTR法、エムドゲイン、多血小板血漿

 ● サイトカイン療法は細胞増殖➜PDGF、bFGF、IGFs、BDNF

 ● 生体親和性材料は足場➜ハイドロキシアパタイト、ポリ乳酸、ゼラチン

 ● 幹細胞移植は組織再生のための環境提供する➜間葉系幹細胞、脂肪幹細胞、細胞シート

 

 本稿では、幹細胞を用いた再生医療の現状および歯科領域における間葉系幹細胞 (MSC : Mesenchymal stem cell) を用いた歯槽骨再生の現状と課題、そして未来予想図を解説する。

                       

 

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