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2019年4月21日 (日)

Clinical ファイバーで補強された高強度硬質レジンブリッジの基礎と臨床 ④

続き:

                       

3) FRC ブリッジの設計

 FRCブリッジの設計に際し、ガラス繊維の補強効果を最大限発揮させるためには、グラスファイバーの繊維方向に注意することが重要となる。臼歯部ブリッジにおいて、メインフレームとなるファイバー設置位置は、引張応力が集中する、連結部の下部鼓形空隙最深部からポンティック基底部の底部に位置することが最適であると報告されている。

 また、支台装置への補強として、あらゆる方向からの力に対して対応できるよう、90度の方向に編まれたシート状ファイバーを2枚重ねにして、ファイバーコーピングとして用いる。このファイバーコーピングとメインフレームを強固に接着させ、その外表面を高強度コンポジットレジンにて前装することでFRCブリッジの剛性が向上し、臼歯部でも使用可能な補綴装置となる。

 繊維補強材料では、繊維の方向によってその補強効果が大きく異なり、間違った設計をすると強度の低下を招く可能性がある。歯科医師はFRCブリッジの要件を満たした作業用模型を完成させた後、それぞれの症例に対して、ファイバーの量と繊維の方向を指示した歯科技工指示書を製作することが求められる。

4) FRCブリッジの製作

(1) エクスペリアシステム

  現在、保険適用となっているエクスペリア(G.C.)は、臼歯部1歯欠損症例に用いることのできるFRCブリッジの材料である。前装材料として高強度コンポジットレジンであるエクスペリア・ボディデンティンA3(DA3)、エクスペリア・オペークA3(OA3)、エクスペリア・フローデンティンシェードとメインフレーム用のロービング状ファイバーであるエクスペリア・ファイバーC&B(12cm)、コーピング用のシート状のファイバーであるエクスペリア・ファイバーネット(30cm)で構成されたシステムである。

 本システムの色調は基本的にシングルシェードで構成されており、最終的なキャラクタライズは外部ステインによって付与される。

(2) 支台装置のファイバーコーピングの製作

   支台装置の補強とブリッジの剛性向上のためにファイバーコーピングを製作する。まず、歯型の表面積を計測し、おおよそ同じ広さとなるようにファイバーネットを2枚カットする。エクザクリア(G.C.)にて圧接用コアを製作し、2枚のファイバーネットを45度程度ずらして重ね、圧接用コアを用いて歯型に圧接する。圧接用コアは透明であるため、光を透過するので、圧接用コアを通して光照射を行い、仮重合させる。

   その後、圧接用コアを撤去した後に追加照射を行い、形態修正を経てファイバーコーピングが完成する。ファイバーコーピングにはメインフレームや前装材料を築盛・接着させる。この接着が確実でない場合には、技工操作中は接着阻害因子が付着しないようちゅういする。

 

                       

 

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