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2019年5月29日 (水)

感染症と人間(2)―①

「人間と科学」 第300回 山本太郎(長崎大学熱帯医学研究所環境医学部門国際保健学分野教授)さんの小論文を載せる。コピー・ペー:

 

 1929年、英国のアレクサンダー・フレミングは培養実験中に生じた青カビブドウ球菌の発育を阻止することを発見した。これが人類初の抗生物質の発見となった。抗菌作用は青カビの培養濾過液中にも存在した。活性物質は、青カビの学者に因んで「ペニシリン」と名付けられた。

 フレミングはこの発見の重要性を認識し、結果を1929年6月の『英国実験病理学誌』に発表した。

 それから約10年が経った1940年、フレミングの論文を偶然に読んだフローリーとチェーンは、ペニシリンの持つ潜在的可能性に気づく。それが、ペニシリンの再発見となった。

 二人は、実験用マウスに化膿連鎖球菌を感染させ、ペニシリン治療群無治療群で比較検討実験を行った。

 無治療群では、24時間以内にすべてのマウスが死亡した。

 一方で、治療群では、死亡したマウスがいないばかりか、すべてのマウスが元気に飼育箱で餌をあさっていた。

 二人はその後、ペニシリンの化学組成を明らかにし、製剤開発へ道を開く。翌年には、臨床の現場でペニシリンの有効性が確認された。

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