« Science デンチャープラーク微生物叢の群衆解析と義歯ケア ⑧ | トップページ | Report 2019 マイナンバーカードと健康保険証 ① »

2019年9月23日 (月)

難民・移民の人命救助が犯罪?

雑誌「世界 9」中より→コピー・ペー:

 

「アムネスティ通信」の項目の内容である。

 

 昨年6月、約3カ月の空白期間を経て、イタリアに新政権が発足。ポピュリズム政党「五つ星運動」と極左政党「同盟」による連立政権だ。

 「同盟」の書記長で副首相兼内相となったマッテオ・サルビーニ氏の主張は、イタリアの利益を最優先する「イタリア第一」。どこかで聞いたフレーズだ。

 移民強硬策を打ち出し、支持を伸ばしてきた。次期首相の呼び声も高い。12月には、移民に対する人道支援を認めない法令を通した。

 アフリカや中東から地中海を渡り欧州を目指す人たちの玄関口となるイタリアは、ここ数年、難民ではないが母国に送り返せば危険に直面する人々を人道的に保護し、滞在許可を出していた。これがあれば仕事も可能だ。しかし新しい法令のもと、こうした人道的保護措置がなくなった。

 今年に入ると、サルビーニ副首相兼内相は、安全保障の名の下、地中海での人命救助活動まで規制する法令を議会に上程した。救助した難民・移民を許可なくイタリアに連れてきた者に罰金を科し、場合によっては、船の輸送ライセンスそのものを停止するという内容だ。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR) は、「海上の救助活動を罰するものだ」として、イタリア政府に「難民保護と人命救助を中心に据えたもの」となるよう法案修正を求めた。国境なき医師団は「病院に患者を運ぶ救急車に罰金を科すようなものだ」と非難。アムネスティも法案を通さないように、議員に要請していた。

 しかし、6月半ば、法令は可決。その2週間後、リビア沖で救出した難民・移民を乗せ、猛暑の中イタリア沖で長らく待機していたNGOの救助船「シーウォッチ3」が、イタリアへの入港を強行し、船長が逮捕された。イタリアとマルタの当局に繰り返し連絡し、上陸すべき港を支持するよう要請したが、いずれも拒否されたためだった。

 7月1日、イタリアの裁判所は「船長は人命救助を果たしただけだ」と判断、釈放を命じたが、当局は今も彼女を捜査対象にしている。

 米国では、メキシコとの国境の州アリゾナの砂漠の町で、非正規移民2人に対して、食料、水、衣服などの物資を支援したボランティアが、「不法入国者をかくまった」などの容疑で起訴された。有罪となれば最長で禁固20年が科される可能性があったが、陪審員が評決に至らず行き詰まったことで審理無効となった。しかし検察はあきらめず、再審理を画策している。

 フランスでも、移民。難民を支援する人たちが、不当な容疑をかけられている。

 命を救う行為を罪に問うのは、常軌を逸している。しかし、それが各地で起きている。

« Science デンチャープラーク微生物叢の群衆解析と義歯ケア ⑧ | トップページ | Report 2019 マイナンバーカードと健康保険証 ① »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事