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2019年10月 5日 (土)

Science ~材料科学の立場から考える~ ④

続き:

 

3. セラミック冠の接着の重要性

 

 セラミックス材料は脆性材料と呼ばれる。脆性材料の一般的特徴は、金属と違い曲げや引っ張り方向の力に弱いことである。特にセラミックス材料は、表面の傷や内部欠陥(気泡など)は破壊の起始点となりやすい。破壊に際しては、徐々に亀裂が進展するのではく、一挙に破壊する傾向にある。口腔内に装着された冠用材料には、咬合時に曲げ方向にも大きな力がかかる。

 ジルコニアやガラスセラミックス材料は、機械的強度は高いが、脆性材料として特性を示すために過信することは危険である。したがって、セラミック冠と支台歯を一体化して脆性材料としてのセラミックスを補強する必要がある。

 セラミック冠の支台歯への接着は、極論すれば金属冠接着時よりも臨床経過を左右する要因になる。オールセラミック冠における接着操作の基本をまとめてみた。

 

     セラミック冠の接着術式の基本事項

共通               ジルコニア冠                ガラスセラミックス冠

レジンセメントの使用         冠内面清掃にはリン酸エッチングを使用しない    サンドブラストに換えてフッ化水素酸処理

(気泡の混入防止、均一な厚みの    (ジルコニア専用表面清掃剤が有効)        も有効

セメント薄膜にする)

 

サンドブラスト(アルミナ)による   過度の研削・サンドブラスト処理の場合は熱処理    シランカップリング剤(γ-MPTS)による

微小表面粗さの付与が有効       が必要                       シラン処理が有効

 

確実な表面清掃(冠内面、支台歯    酸性機能性モノマー(リン酸エステル系、MDP、

表面)                6-MHPA等)による表面処理

 

プライミングなどの表面処理      セルフアドヒーシブセメント使用時はサンドブラスト

(冠内面、支台歯表面)        のみでもよい                              

 

     

 

 

 

 

 

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