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2019年11月 2日 (土)

日米 FTA(失うだけ―)②

続き:

 

■日米 FTA 交渉入り――「TAG」は共同声明にない

 日米間で新たな貿易協定の交渉開始が決まり、日本政府がこれはTAG=物品貿易協定だと言ったことを受けて、筆者(鈴木)は「日米FTAはやらないと言ったわけでしょ。だから、日米FTAではないと言わないといけないから、言葉のごまかしで、これは日米FTAなんです」(2018/09/29朝のテレビニュース)と即座に指摘した。

 そもそも、日米共同声明にTAGという言葉は存在しない。英文には「物品とサービスを含むその他の重要な分野についての貿易協定 (Trade Agreement on goods, as well as on other key areas including services)」と書いてある。日本側が意図的に「物品」だけ切り取ってTAGと言っているだけで、率直に言えば、これは捏造だ。物品とサービスの自由化協定は紛れもないFTAだ。

 国際法(WTO)上、MFN(最恵国待遇)原則に反する特定国間での関税の引き下げは、FTAを結ばないかぎり不可能。「FTAでない」と言い続けるならば、国際法違反の協定となって、関税削減は発効できないという自己矛盾にも気づかないのだろうか。「今回はこれで乗り切りましょう」と進言した官僚の浅知恵に失笑せざるをえない。

 改竄は共同声明だけでない。ペンス米副大統領演説(2018/10/04)動画では明白に a bilateral Free-trade deal with Japan に変えている。日本側の依頼に米国側が対応したものと推察されるが、その背景で「関税削減は他協定より必ず前倒ししますから」といった類の国益を差し出しをしている姿が目に浮かぶ。国民を欺くために際限なく国益が差し出されていっているのである。

 

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