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2019年11月 6日 (水)

日米FTA (失うだけ―)⑥

続き:

 

■繰り返される詭弁――政治・行政の立論の幼稚化

 「TPP断固反対」として選挙に大勝し、あっという間に参加表明し(「聖域なき関税撤廃」が「前提」でないと確認できたとの詭弁)、次は、農産物の重要5品目は除外するとした国会決議を反故にし(「再生産が可能になるよう」対策するから決議は守られたとの詭弁)、さらに、米国から追加要求を阻止するためとしてTPPを強行批准し、日米FTAを回避するためにTPP11といって、本当はTPP11と日米FTAをセットで進め、ついにTAGで共同声明と副大統領演説まで改竄してFTAでないと強弁して日米FTA入りを表明した。

 日米経済対話やFFR(日米閣僚級貿易協議)は日米FTAの準備交渉だった。何度も何度も同じような光景が繰り返されている。

 「言葉遊び」のような詭弁にもならない幼稚な理屈を楽しみ、国民をごまかせた(ごまかせていないが)と満足する感覚を養うために、日本の学校教育があるのか。何を学んできたのか。人々を言葉尻で騙して悪事を正当化して私腹を肥やすテクニックに能力を費やすことの虚しさに気付いてほしい。

 教える側の資質も問われる。すべての国に同じ条件を適用するMFN(最恵国待遇)原則が経済学的に正しいとして、2000年頃まではFTAを批判し、「中でも日米FTAが最悪」と主張していた日本の国際経済学者は、TPP例礼賛に変わった。今度はまさに「最悪」と言っていた日米FTAである。当時、政府のFTA関係の委員会で「変節」への説明を求めた筆者(鈴木)に「理屈を言うな。政府の方針なのだ」と一喝した大家は、またそう発言するのだろうか。

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