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2019年11月 8日 (金)

日米FTA (失うだけ―)⑧

続き:

 

■「飛んで火にいる夏の虫」

 2019年4月末の米国での日米首脳会議も「飛んで火にいる夏の虫」になることは目に見えていた。TPP11などの発効後の農畜産物輸入急増で、米国内での日本への圧力強化要請が強まる中、「5月来日時の交渉妥結」まで迫られ、トランプ大統領ペースで、自動車で脅され、農業などを際限なく差し出すだけの「得るものはなく失うだけの交渉」が加速されることを明確に行ったようなものだ。

 安倍首相は「5月というのはダメです。日本では夏に選挙がある。その前に妥結できない」と伝え、「大統領選挙が来年あるのはわかっている。それまでにはちゃんと形にするから安心してほしい」とも約束したという(2019/05/08、日経新聞)。さらには、5月末の東京での日米首脳会談のあと、トランプ大統領が「日本との貿易交渉で大きな進展があった。農産品と牛肉は大変な影響がある。7月の選挙の後、大きな数字を期待している」とツイートした。

 加えて、トランプ大統領は、日米首脳会談後の記者会見でも「おそらく8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と発言し、「TPPなんか関係ない」と言い放った。大統領選前に日米FTAの承認手続きを完了するにはスケジュール的に8~9月がリミットとも言われており、8月にこだわるのは理由がある。

 両首脳の発言は、参議院選後に日本が大幅に譲歩することをすでに「密約」しており、「TPP水準堅持」が国内向けの選挙までの空約束であることをみとめていると解釈できる。

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