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2019年12月19日 (木)

Report 2019 抗菌薬の安定供給 ③

続き:

 

 7月にはセファゾリンに続いてβ - ラクタマーゼ阻害薬配合剤のタゾピペ(タゾバクタム・ピペラシリン水和物)について、中国にある原薬および中間体の製造所で4月に発生した事故による影響で製造が停止しているため、同じ製造所から原薬を得て国内で供給している4社では、9月以降に安定供給に支障を来すことが明らかになった。

 これら一連の供給不安の発生について、専門家の間では、確実性が重要されるべきキードラッグのサプライチェーンが低価格を求める市場原理だけでできあがってきていることを問題として指摘する声が高まっている。

 4学会の提言は、「日本の感染症診療は、1つの企業の1つの薬剤が供給停止となれば、その影響が予想以上に拡大するような危うい状況に立たされており、この問題は、医療の問題を超えて、安全保障上の問題を呈しつつある」と指摘し

 ①各薬剤の生産体制の把握とリスクを評価し、主要な抗菌薬について原料の原産地表示を製薬企業に義務付ける制度の構築、

 ②抗菌薬の製造許認可の条件を見直し、国内生産でも利益を生み出せるような薬価の設定、

 ③キードラッグを選定し、これらに対しても薬価上での評価の見直しを行なうこと等を要望している。

 

 この危機的な状況を打開するには、製薬企業による貢献も不可欠だとして、厚労大臣のリーダーシップによる解決を求めている。

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