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2019年12月11日 (水)

A I 兵器―――異次元の危険領域 ②

続き:

 

◆ドローンの大群軍事利用へ

 

 NGOの動画は架空の話だが、小型ドローンの群れを、将来実際の活動に投入しようという動きが存在する。

 アメリカ国防総省は3年前(2016年)、FA18戦闘攻撃機からAIを搭載した103機の小型ドローンを放出する実験を行った。上空に放たれたドローンの群れはまるで一つの生き物のように、円を描いたり、まっすぐに並んで飛んだり、複雑な編隊飛行をして見せた。

 驚くべきことに、ドローンは事前に飛行コースをプログラムされて飛んでいるのではなく、一つ一つに搭載されたAIによってその場で周囲の状況を判断し、互いにぶっつかることなく飛行することに成功したという。国防総省はこのドローンの群れの使用目的は明らかにしていない。

 こうした小型ドローンの群れを攻撃任務に使おうと研究開発をしているとみられる国のひとつが中国だ。

 中国は、アメリカで行われた実験の翌年、米軍を上回る119個の群れを自律飛行させる実験に成功した。中国は有事を想定して米海軍の空母機動部隊を中国本土に近づかせないようにする「A2/AD=接近阻止・領域拒否」と呼ばれる戦略をもとに軍事力を強化しているが、もし中国が対米空母の戦術の一つとして無数の自爆型ドローンによる飽和攻撃を行なったらどうなるのだろう。

 安価なドローンを撃ち落とすために高価なミサイルをどこまで使えるだろうか。そして、そのドローンの群れが、その後に続く戦闘機や最新鋭巡航ミサイルなどの大規模打撃力本隊の「露払い役」でしかなかったら?

 このような戦いが現実のものになれば、長く続いてきた米軍の圧倒的な軍事的優位は過去のものになるかもしれない。

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