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2019年12月30日 (月)

Science 歯髄幹細胞が広げる細胞治療の今後の展望 ⑤

続き:

 

6. 再生歯内療法の表記がRevascularizationからRevitalizationへ変わる

 「Revascularization」は「再生歯内療法」と訳すので日本語の表記では違和感がないが「Revascularization」の直訳を「血管再生療法」とすると、この治療が目指す「歯髄そのものを再生する」とは異なるので、「Revitalization」の表記に変わる動きがあることを知った。

 本田は「Revascularization」を講演などで堂々と使ってきたが、英語を母国語とする研究者には「違和感」があるようだ。「Revitalization」の直訳は死にかけた(死活した)歯髄組織を再活性するということで「再活性化療法・歯髄活性化療法・組織活性化療法・再活性化歯髄療法」が考えられるが、日本語表記は、「Revascularization」の訳の「再生歯内療法」をそのまま適用しても良いのかもしれない。日本語表記については専門家の先生方に任せよう。

 さて、根未完成歯に対する Revascularization の術式は2001年 Dental Traumatology に Iwaya 先生らが「Revascularization of an immature permanent tooth with apical periodontitis and sinus tract」として報告し「根未完成歯で、歯髄が失活している(歯髄壊死)場合に、抗菌剤による減菌と意図的出血で根尖部に硬組織を形成させる方法」と定義されている。これらの言葉が英語の論文でどのように使われているかを調べると、

 「Revascularization」は、1970年代頃から歯の再植等の論文で使用され、「Revitalization」をタイトルにした論文も1976年に「Revitalization of pulpless open apex teeth in rhesus monkeys, using collagen-calcium phosphate gel」が Journal of Endodontics に掲載されていた。

 近年では、「Revitalization」は2010年から2014年までは「Revascularization/Revitalization」が併記されていた。2015年になると「Revitalization」が単独で使用されることも多くなってきたが、「Revascularization」も使われている。この言葉の今後の変遷が楽しみだ。

 

 

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