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2020年1月25日 (土)

軍事研究をアカデミズムは拒めるか ⑤

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今後の課題

 私(池内)も参加する「軍学共同反対連絡会」は、主として大学の研究者に絞ってこの推進制度に反対してきた。それが大学からの応募が一桁にまで減少したことに少しは寄与したとは思っているが、残された問題を二点書いておく。

 一つは、大阪市大の研究者が2019年度にタイプAで採用されたが(彼は2016年にも採択されており、2度採択された最初の研究者となった)、軍事研究ではなく民生研究であるとの立場で、同じ理由で応募する大学はまだいくつもある。やはり、「推進制度の本質は軍事研究の推奨であり、それに加担するのですか?」と問いつづけねばならない。

 もう一つは、国立天文台の危険な動きである。国立天文台は、3年前に、推進制度に反対して応募しない教授会決議を挙げているのだが、天文台長がその方針を変えるかのような提案をしていると報じられた(東京新聞9月10日)。大学共同利用機関法人である国立天文台は、日本の天文学研究者に甚大な影響力があり、また「天文学と安全保障に関わる声明」を出して、「人類の安全や平和を脅かすことにつながる研究や活動を行わない」ことを宣言した日本天文学会を担う主要機関である。もしこのような方針変更が実行されれば天文学分野は総崩れとなるだけでなく、他の基礎科学分野に悪影響を与えることになるだろう。何としてでもこの動きを阻止したいと思っている。

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