« Clinical 新しい歯周病の分類 ③ | トップページ | Clinical 新しい歯周病の分類 ⑤ »

2020年2月21日 (金)

Clinical 新しい歯周病の分類 ④

続き:

 

3. 実際の診断アルゴリズム

 実際は、すべての初診患者にX線画像、歯周精密検査を行う必要は無く、日常臨床にこれらの分類を当てはめる場合、Tonetti MSとSanz MのフローチャートやDietrch Tらのフローチャートが参考になる。

 

1) 第一段階:スクリーニング

 初診患者の診察の際、診断可能な画質の全顎のX線画像が利用可能であれば、まずどこかの歯にRBLがあるかを診査。もしRBLがみとめられれば歯周炎の疑いとして第二段階へと進む。RBLが認められないか、X線画像がなければ、歯間部にCALの徴候がないかどうかを検討する。もし歯間部のCALがあれば歯周炎の疑いとして第二段階へと進む。もし歯間部のCALの徴候がなければ、次いで頬舌側のPDと歯肉退縮が合計3mmより大きい部位がないかを検討し、あれば歯周炎の疑いとして第二段階へと進む。3mm以上の部位がない場合には全顎のBOPを記録し、BOP部位が10%未満の場合には「健康」、10~30%の場合には「限局型歯肉炎」、30%より多い場合には「広汎型歯肉炎」と診断する。

 

2) 第二段階:除外診断

 第一段階で検出したCALやRBLについて以下のような局所因子が原因でないかを検討する。

 ● 外傷要因による歯肉退縮

 ● 縁下カリエス

 ● 下顎第二大臼歯遠心面で、智歯の位置異常によるものやその抜歯後

 ● 歯周―歯内病変のうち歯内由来であるもの

 ● 歯の垂直破折

 局所因子が原因と判断された場合には、再度第一段階にもどり、全顎のBOPを記録し、歯肉炎の新分類に則ってBOP部位が10%以下のばあいには「健康」、10~30%の場合には「限局型歯肉炎」、30%以上の場合には「広汎型歯肉炎」と診断する。そうでない場合には、隣接しない2本以上の歯においてCALが存在するかを検討する。ない場合には歯肉炎の検査を行い、経過観察する。CALが隣接しない2本以上の歯において存在する場合には、歯周炎と診断、歯周精密検査およびX線画像検査を行う。歯周精密検査で4mm以上のPDを認めない場合、全顎のBOPを記録し、BOP部位が10%未満の場合には「付着の喪失を伴うが、安定な歯周組織」、10~30%の場合には「歯周炎患者における歯肉の炎症状態」、と診断する。4mm以上のPDを認める場合には歯周炎と判断し、ステージおよびグレードの診断へと進んでいく。

« Clinical 新しい歯周病の分類 ③ | トップページ | Clinical 新しい歯周病の分類 ⑤ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

無料ブログはココログ

お気に入り