« 批判なき時代の民主主義 ⑤ | トップページ | 再びアフガニスタンを忘れないために ② »

2020年2月29日 (土)

再びアフガニスタンを忘れないために ①

「世界 3」に、登利谷正人(上智大学アジア文化研究所)さんの―――「40年にわたり戦乱の続くアフガニスタンで、人々の苦境に向き合ってきた中村哲ドクターが殺害された。同国で何が起きているのか。そして、私たちはどのように向き合い続けるべきなのか。」   コピーペー:

 

継続する深刻な状況

 2019/12/04、アフガニスタン東部の主要都市ジャララバードにおいて、ペシャワール会の現地代表である中村哲ドクターが活動地へ向かう車中で銃撃を受け、運転手などを含む現地のアフガニスタン人5人とともに殺害された。

 アフガニスタンにおける飢餓と渇きを解消するため農業復興と水の確保に尽力し、様々な事業を長期間一貫して継続してきた中村哲ドクター殺害という不幸な事件を受け、改めて日本においてもアフガニスタンの深刻な状況について再考する契機としなけれならないと考える。

 最初に認識しなければならないことは、アフガニスタンが1970年代から40年にも及ぶ恒常的な戦争状態に置かれ続けているという点である。戦争主体は政情により変化しているが、アフガニスタンの人々は絶え間ない戦乱により、不安定な政治・治安と、それに伴う厳しい生活状況に直面し続けている。

 2019年2月に公表された国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)の年次報告書によると、2018年の民間人犠牲者数は3804人と、2009年以降で最悪の数字となった。また、過去10年間での民間人犠牲者総数は32114人にも達した。このような深刻な状況は、アフガニスタン政府と、復興を声高に叫んだ国際社会に対する人々の強い不信と不満を招いた。

 本稿では、まずアフガニスタンにおける近年の戦闘状況と国内政治情勢について概観する。同国の厳しい現状について理解した上で、今後日本に住む我々の関与の在り方について考察する。

« 批判なき時代の民主主義 ⑤ | トップページ | 再びアフガニスタンを忘れないために ② »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事