第311回 「人間と科学」体と心の5億年(1)―三木成夫 ①
布施英利(解剖学者・美術評論家)さんのこれから6回にわたり、「ヒトの心の5億年、ヒトの体の5億年」というテーマについて書いてみる。
―――コピーペー:
毎回、キーとなる人物(=学者)を取り上げ、その研究や著作、人物の紹介などを通して語る。第1回は、解剖学者・三木成夫(1925~87年)を取り上げる。
三木成夫は、生前、2冊の著作を残しただけだった。『胎児の世界 人類の生命記憶』(中公新書、1983年)と『内臓のはたらきと子どものこころ』(築地書館、1972年)で、しかも後者は講演の記録を活字にしたもので、著作と言えるのは実質的に『胎児の世界』一冊と言ってもいい。
そんな三木であるが、没後、その『内臓のはたらきと子どものこころ』は、『内臓とこころ』とタイトルを改め文庫化され(2013年)、同じく短文を集めた『生命とリズム』(2013年)が河出文庫から相次いで出版された。また昨年も三木の文章を抜粋し再構成したアンソロジー集『三木成夫 いのちの波』(平凡社)が出版された。この平凡社のシリーズには、寺田寅彦、牧野富太郎、柳田國男などが名を連ね、三木の前は折口信夫だった。いわば、これらの偉人と肩を並べ、
« 原子力ムラの癒着と不正その責任を問う ⑥ | トップページ | 「人間と科学」第311回 体と心の5億年(1)―三木成夫 ① »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- Report 2023 感染症根絶 ③(2023.11.28)
- Report 2023 感染症根絶 ②(2023.11.24)
- Report 2023 感染症根絶 ①(2023.11.15)
- Science 糖尿病における歯周病 ~基礎研究からその問題点を考える~ ⑦(2023.11.11)
- Scince 糖尿病と歯周病 ~基礎研究からその問題点を考える~ ⑥(2023.11.08)
« 原子力ムラの癒着と不正その責任を問う ⑥ | トップページ | 「人間と科学」第311回 体と心の5億年(1)―三木成夫 ① »
コメント