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2020年4月27日 (月)

原子力ムラの癒着と不正その責任を問う ④

続き:

関電役員らの弁解は成り立たない

 第二の告発事実は、会社法第967条第1項に定める会社役員収賄罪である。関電の4人の元取締役が、原発業務に関し森山氏から金品を受領していたことは内部報告書から明らかである(4p)。それによると、森山氏は、「当社の経営トップから受け取ったという手紙やはがき等を保管しており、『発電所立地当時の書類は、今でも自宅に残っており、これを世間に明らかにしたら、大変なことになる。』などといった発言があった」などとされ、森山氏から書かされており、被告発人らは金品を預かっていただけで、返却する機会を探っていたとの弁解がなされている。

 しかし、返却を考えていたのならば、金品を送り返し、弁護士や警察に相談して返却する方法などもあった。しかし、実際には受け取った金品の一部を使ってしまい、もらった仕立券で仕立てた背広を着て仕事をしていたのである。

 特に多額の金品を受領していた豊松秀己副社長は、「原子力立地対策のプロ。世に言う『原子力マフィア』だったと報じられている(『FACTA』2019年11月号)。そして、「原子力業界には『原子力マフィア』は副社長まで、墓場まで持っていかなければならない宿業を背負うやら、社長にはできない」という不文律があったという(同)。

 さらに、福井県内の原発業務に10年以上従事した関電OBが、関電幹部らが森山氏に対して「口座番号を伝えていた」と話したことも報じられている(『週刊ダイヤモンド』2019/11/09 号 89p)。また、豊松氏は、吉田開発ではない業者から直接、スーツ仕立券 4着分(200万円相当)を受け取っている(2019/10/03 日経新聞)。豊松氏はスーツ仕立券全て返却していないという(同)。

 そもそも、賄賂は返却すれば賄賂でなくなるわけではない。金品を預かっていただけで返却する機会を探っていたとの弁解は不合理で信用できない。

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