Report 2020 脳卒中・循環器病対策基本法 ③
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また、「脳卒中・循環器病対策基本法」では基本的施策に関して、喫煙、生活習慣、肥満など循環器病発症のリスクについての知識を啓発し予防を推進すること、循環器病を発病した人の搬送および医療機関の受け入れ体制を整備すること、良質かつ迅速で適切な医療が全国どこでも継続的に提供されるように連携協力体制を整備することなどとともに、循環器病の予防、診断、治療、リハビリテーションそれぞれの領域で革新的な方法の研究開発を促進することも規定している。
研究について同法では、特に附則として「政府は、肺塞栓症、感染性心内膜炎、末期腎不全その他の通常の循環器病対策では予防することができない循環器病等に係る研究を推進するとともに、その対策について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるほか、歯科疾患と循環器病等に係る研究を推進するものとする」と述べ、国の事業として歯科疾患と循環器病発症との関係の研究に本格的に取り組むことを明記している。
歯科疾患、特に歯周病と狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病の発症との関係などは様々にクローズアップされてきているが、まだ検討途上の諸説も多い。同法の施行により、今後の臨床研究に弾みがつくことを期待したい。
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