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2020年6月23日 (火)

スーパーシティ構想と国家戦略特区 ③—<4>

続き:

4 決定プロセスの問題

 透明性・公平性をもって事業者を選定できるのかという点も課題だ。先の「区域会議」が形成される前段階から、自治体は技術やノウハウを持つ企業に呼びかけ、助言や提案をもらうなどの協力関係を築き、区域会議にも参画してもらうだろう。企業にとってスーパーシティは利益を生み出すチャンスであり、日本の企業だけでなく、米国や中国の大手の IT 企業も参画してくるだろう。

 その後、自治体がスーパーシティとして認定されれば、これらの企業がデータ連携基盤事業を担うこととなろう。ところが内閣府は、事業計画が承認された後に、「透明性を高めるために事業者は公募で決める」としている。国家戦略特区の意思決定プロセスが繰り返し問題視されたことへの対応策なのかもしれないが、区域会議で共に計画立案してきた企業が公募で落とされたことはほぼ考えられず、お手盛りとしか言いようがない仕組みではないだろうか。

 さらに2019年9月、内閣府は全国的にスーパーシティ構想のアイデア募集をかけ、2020年4月時点で 54の自治体が提出している(一部 企業も含む)。法改正もしていない段階で、事業実施を前提としてこのような呼びかけを行なうことは、本末転倒のプロセスと言わざるを得ない。内閣府は、「あくまでアイデアの募集であり、案件の公募ではない」と言い訳をするが、提案する自治体の側からすれば当然、案件公募と同義であることは間違いないだろう。

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