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2020年6月10日 (水)

Clinical ~手術部位感染の予防と歯性感染症の治療~ ①

松野智宣(日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座教授)さんは小論文を載せている。コピーペー:

 

はじめに

 

 2019年12月、中国・湖北省武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020/04/30、の時点で193か国に拡大し、感染者数は300万人、死亡者数は22万人を突破した。新型のウイルスの猛威は留まることを知らず、世界経済に深刻な影響を及ぼしている。SARSは終息までに9か月を要した。果たして今回のウイルス感染の終息はいつになるのだろう。

 さて、その一方で、薬剤耐性 (Antimicrobial resistance:AMR) に起因する年間死亡者数は、既存のさまざまなウイルス感染症による死亡者数よりも多いことはあまり知られていない。2015年、WHOはAMRに関する国際行動計画を採択し、我が国の厚労省も2016年からの5年間におけるAMR対策アクションプランを発表した。

 その中で、歯科医師に大きく関わっているのが抗菌薬の適正使用 (Anitimicrobial stewardship:AMS)である。このアクションプランには抗菌薬の使用量削減の具体的な成果指標が示されている。しかし、現状ではその目標を達成することは不可能となっており、歯科医師にも AMR に対する正しい知識を持つこと、 AMS を実践していくことが求められている。

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