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2020年7月 1日 (水)

Report 2020 祇園祭 ②

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 その後、平城京に帰還した遣新羅使人たちがクラスターとなって、時の政権中枢まで崩壊した天平の大流行を招来したのを筆頭に、天然痘は日本の歴史に残る大流行を繰り返してきた。 WHO の撲滅計画の結果、1980年に世界からの撲滅が宣言されるまで、天然痘はその感染力、罹患率、致死率の高さから人々に恐れられてきた。

 ワクチンも治療薬もなく、疫病に見舞われた平安京の町の人々にできるのは、災厄の退散を神仏に祈願することだけだった。翻って、現今の COVID-19 のパンデミックでは、決定的な治療薬はまだなく、ワクチンは開発に拍車がかかってはいるものの実用化は当分難しい状況にあることに鑑みるに、実はわれわれも平安京の人々にと同様の境遇にあることに気付かされる。

 天然痘の一番古いデータは紀元前 1350 年頃の古代エジプトにあるという。それから地球を半周して日本に到達するまでに 1900 年ほど、アメリカ大陸にコロンブス以降の白人が持ち込むまではさらに 900 年余を経ている。ところが COVID-19 は、最初の患者が報告されてから全世界に蔓延して患者数が500万人を超えるまでにほんの数か月しか要していない。

 21 c.になって、人とモノの移動の高速化、大量化が加速し、ウイルスが短期間で広範囲に蔓延するのを助長している。

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