« Clinical ~発達不全と低下~ ⑤ | トップページ | いまこそ <健全な社会> へ ② »

2020年9月17日 (木)

いまこそ <健全な社会> へ ①

中野佳裕(早稲田大学地域・地域間研究機構次席研究員)さんの小論文より コピーペー:

 新型コロナウィルスは、感染症の世界史に共通して見られる特徴を多く備えている。たとえば今回の感染症は、過去に発生した多くの感染症と同様、人間による自然の植民地化と開発が、ウィルス宿主である。野生動物の生息地を破壊した結果生じた可能性が高い。また、移動と人口過密な都市生活が流行に大きく寄与する。

 かって狩猟採集社会において局所的かつ極めて限定的な形でしか生じなかった感染症は、1万2000年前の農耕社会の誕生において「流行」という現象をとるようになる。以後、農耕社会から産業社会へと社会機構の複雑化・巨大化が進むに応じて、パンデミックになる確率が高まった。

 しかしCOVID-19は、新型感染症の流行という受け止め方の次元を超えて、「コロナ禍/危機」と形容され、世界規模での社会的混乱を引き起こしている。明らかに過去とは異質な事態が進行しているのはなぜだろうか。この点を理解し、<コロナ以後>の新たな社会の展望を考えていくには、パンデミックを「危機」と呼ばれる状況に変換した社会機構の仕組みについて理解する必要がある。

« Clinical ~発達不全と低下~ ⑤ | トップページ | いまこそ <健全な社会> へ ② »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事