Clinical 口腔内スキャナー~補綴装置製作(精度・可能性)~ ①
野本秀材(サクラパーク野本歯科院長―東京都千代田区開業)さんの研究文を掲載 コピーペー:
はじめに
口腔内スキャナーが国内で発表されたのは2000年頃。口腔内スキャナーで得たデジタルデータを CAD/CAM によりミリングして補綴装置を製作する、院内完結型の機器であった。発表後に取り扱いディーラーに行って実際の稼働を見せていただいた。スキャニング~ミリング迄の一連の作業を見たとき衝撃を受け、近い将来の補綴装置の製作はデジタル化されると確信したことを記憶している。
その後、テクノロジーの進化により、技工用 3D スキャナーと CAD/CAM の性能は飛躍的に向上し、精度の向上したセラミックやジルコニアの補綴装置が急速に普及してきた。2014年には、口腔内スキャナーのオープンシステムが海外で登場し、その後2017年には日本でも許可された・当時、オープンシステムの口腔内スキャナーの情報は国内外でほとんどなかったため、野本(筆者)は2014年より 3Shape 社の口腔内スキャナーを使用して検証を行った。それまでは口腔内を印象して製作した作業用模型をスキャニングとデジタルデータ化してから CAD/CAM で設計・ミリングを行い補綴装置の製作をしていたが、口腔内スキャナーで直接デジタルデータ化すれば多くの面で作業が省け、合理的であると考えたからである。
特にジルコニア冠のような、デジタルデータを用いて製作する補綴装置にとっては大いに必要を感じていた。ここでは口腔内スキャナーを臨床でどのように使い、その精度と課題や今後の広がりについて考えてみたい。
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