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2021年1月 6日 (水)

Science 歯周病とアルツハイマー病 ~関連性とエビデンス~ ⑥

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6. 結 論

 歯周病の病態(細菌感染と慢性炎症)は、BBBの透過性を高め、脳血管障害のリスクを高めるとともに脳炎症を引き起こす。また、糖尿病の増悪を介して間接的に AD の病態を悪化させる。

 さらに、歯周病による歯の喪失は認知機能の悪化につながる。このように、歯周病は直接的、間接的に AD を悪化させる可能性が考えられる。

      認知機能に影響を及ぼす歯周病関連因子として

            認知機能の低下は

     歯周病より ① 歯の喪失 ② 感染 ③ 脳内・脳外の炎症 ④ 脳血管障害 ⑤ 糖尿病の悪化 ⑥ BBBの脆弱化

そこで AD の予防には歯周病ケアが不可欠と考えられる。一方、歯周病の観血的治療やブラッシングの際に起こる菌血症は AD のリスクになることが考えられる。今後は、菌血症予防を考慮した口腔ケアを実践していく必要がある。

 AD の発症率は70歳代後半から増加。一方、脳内のAβ蓄積は40歳後半からすでに始まっている。そこで、ADの発症・増悪を予防するには、40歳代からの歯周病ケアと口腔細菌のコントロールが必要である。このような知見を踏まえ、今後歯科医師は認知症予防のための口腔ケアの重要性を啓発していくべきである。

     AD予防に歯周病ケアは重要?

     ① 神経原線維変化(タウタンパク質)

      老人斑(アミロイドβタンパク質)

 

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