« Clinical 口腔癌の早期発見を目指して ~光学機器を用いた検出法~ ⑥ | トップページ | 犬笛政治の果てに ① »

2021年1月21日 (木)

Clinical 口腔癌の早期発見を目指して ~光学機器を用いた検出法~ ⑦

続き:

7. 口腔がん検診の普及に向けて

 国立がん研究センターがん対策情報センターの情報では口腔、咽頭癌は年々罹患率、死亡率とも増加傾向にある。さらに女性の占める割合が増加し、若年者化している傾向もあると言われている。っまた口腔癌においては欧米でも年々罹患傾向にあるが、欧米では幸いにも予防や早期治療が進んでいるためか、死亡率の増加に歯止めがかかっている。

 しかし、わが国では国民の認知度が低く、また超高齢社会となり、後期高齢口腔癌患者の増加などの要因により早期発見ができないためか、進行癌の占める割合が多い。従って死亡率も増加傾向にあるものと思われる。

 しかし口腔癌は、早期発見・早期治療によって95%以上の治癒率を得ることができる。そのためには国民の口腔癌に対する認知度を上げるとともに、歯科医師の口腔癌に対する再認識が必要と思われる。その対策の一つとして口腔がん検診が挙げられる。

 口腔がん検診には地域歯科医師会と連携した集団レベルで行う集団検診と、各歯科診療所などでの個人レベルの個別検診がある。実際の口腔がん検診は集団検診が多くを占めるが、大多数の国民がかかりつけ歯科医院を持っていることから各診療所における個別検診の拡大が望まれる。口腔がん検診の際、口腔粘膜蛍光観察装置が口腔癌の早期診断の補助として有用と思われる。

おわりに

 口腔粘膜蛍光観察装置をはじめとした光工学を利用した口腔癌の早期発見および治療への応用の進歩は目覚ましい。現在、わが国における口腔癌の発生率は増加傾向にあり、また有名人の舌癌の報道以来、国民の口腔癌に対する意識と歯科医師に対する注目度は明らかに高くなっている。

 早期口腔癌の臨床所見は、粘膜の白色や紅色変化などさまざまな病態を呈しているため、早期発見のためにも病態を理解して歯科医師は診察することが重要である。

« Clinical 口腔癌の早期発見を目指して ~光学機器を用いた検出法~ ⑥ | トップページ | 犬笛政治の果てに ① »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事