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2021年4月 5日 (月)

香害―――新たな空気公害 ⑥

続き:

□ 海外では香りつき製品から有害物質

  「香害」は日本だけの問題ではない。米国やオーストラリアなど欧米諸国でも、日本より一足早くこの問題が浮上している。欧米人は日本人に比べて柔軟剤ダウニーなどの強烈なニオイを受け入れているのかというと、必ずしもそうではない。香水や香りつき製品のニオイ問題に取り組んでいる専門家もいる。

 香水問題の第一人者であるメルボルン大学のスタインマン博士らは 2010 年、柔軟剤や香りつき合成洗剤、パーソナルケア製品、デオロラント、除菌剤など香りつき製品 25 種類から揮発する揮発性有機化合物(VOCs) の測定を行なった。その結果、合計、133種類の VOCs が検出、その中の 24物質は、米国連邦政府の有害物質規制法(TSCA)で、有毒性(Toxic)・危険性(Hazadous) が見取られている物質であった。

 また、一つの香りつき製品につき、平均して 17種類もの VOCs が検出された。最も多く検出されたのは「リモネン」で、二番目は「αーピネン」、3番目は「βーピネン」だった。これらの成分は香料物質の中でもテルペン系と呼ばれ、空気に触れると化学反応を起こし、有害物質であるホルムアルデヒドに変化する危険性をスタインマン教授は指摘している。

 また、二日酔いの原因物質として知られているアセトアルデヒドは、25製品の1/3から検出。この物質にも発がん性などが指摘されている。

 たとえ一つの製品に個々の物質が超微量しか含まれていなくても、また良い香り成分であっても、環境中で複数の化学物質が合わさった複合影響について、科学的検証は行なわれておらず、未知の問題である。

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