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2021年6月26日 (土)

人間と科学 第325回 植物と薬と人間(3) ①

斉藤和季(理化学研究所環境資源検鏡センター長)さんの小論文。コピーペー: 

 植物は人間などの動物よりも圧倒的に多くの化学成分を作り、これは人間にとって薬や健康機能成分などの恵みとなっている。しかし、植物の側から見たときに、植物は私たち人間に恵みを与えるつもりでこれらの化学成分を作っているのだろうか?

 恵みをもたらしていると考えているのは、一方的に人間の側からだけ見た勝手な思い過ごしではないのか?もし、そうだとしたら、何故、植物はこのような化学成分を作り出すのだろうか?

 この問いに答えるために、まず、植物の生存戦略を進化のなかで考えてみよう。

 16億年の地球の歴史を1年に換算してみると、太陽エネルギーを使って光合成を行う原始生物は5月7日に誕生した。さらに植物は11月27日に陸上に生えてきた、―現在まで繁栄しつづけている。一方、我々現生人類(ホモ竿イエンス)が誕生したのは、12月31日午後 11:37 であり、大晦日の 23 分前にすぎない。このように、植物は土に根を生やして動かないという動物とは異なる生き方を選択し、人類よりも千~2千倍も長い生命の歴史有する。

       植物の進化の歴史

       ● 地球の歴史は46億年(1月1日)

       ● 光合成を行う藻類は30億年前に誕生(5月7日)

       ● 現生人類(ホモサピエンス)は40万~50万年前に誕生(12月31日 11:37 pm)

       ● 陸上植物は人類の1000~2000倍も長い生命の歴史を有する

        <動物とは違い、土に根を生やして動かないという生き方を選択>

 生存競争と言っても、そもそも生命が命を繋いで何万年も生き残るために持つべき属性(共通して備わっている性質や特徴)は何だろうか?その答えとして一般的には次の2点が挙げられる。

   1. 生存のための物質代謝、エネルギー代謝ができること

   2. 自己を複製して次世代に受け継ぐこと

 生物は、物質代謝によって細胞を構成する様々な物質を作ったり、分解したりする必要があり、その物質代謝や細胞の活動のためにエネルギーを作り出して様々な場面で使えることが必要だ・

   

 

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