Clinical 高齢者のポリファーマシーと歯科薬物療法 ⑥
続き:
2. (第二部)高齢者の薬物相互作用はじめの一歩(抗血栓薬の管理を例として)
~高齢者の歯科治療時に問題となる薬は?~
日本老年医学会は、厚労省がまとめた『高齢者の医薬品適正使用の指針』を参照しつつ、『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン 2015』において、75歳以上の高齢者、および 75歳未満でもフレイルから要介護状態の高齢者に投与する際の「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」を作成している。
これは非専門領域の薬物療法に利用することを対象としていることから、我々が歯科での頻用される非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が含まれていることは非常に注目すべきである。第一部で述べたように、NSAIDs は腎機能を低下させるリストが高いため、軽度の腎機能障害を認めることが多い高齢者においてやむを得ず使用する場合、なるべく短期間・低用量での使用を考えることである。
NSAIDs を含む鎮痛薬を A 群とし、同様に上記ガイドラインにおいて、リストの中に含まれる抗凝固薬(B 群)、抗血小板薬(C 群)、副腎皮質ステロイド薬(D 群)を例にこれらの薬物相互作用をみていく。
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