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2021年7月14日 (水)

Science 幹細胞を用いた歯周組織再生治療の可能性について ⑧

続き:

7. 歯根膜幹細胞液性因子の作用

 我々の実験結果は、歯根膜幹細胞から産生されるタンパク成分が歯周組織再生を誘導することを示していた。この産生された液性因子の内容物について詳細に検討したところ、多くの細胞外マトリックス、サイトカイン、増殖因子、血管新生因子が含まれることが明らかになったが、残念ながら今のところ組織再生を決定している因子の特定までには至っていない。液性因子によるメカニズムの一端として、液性因子を移植した歯周組織欠損に充満する治癒組織においては、対照群と比較して炎症性サイトカインの発現が減少し、特に TNF- α の発現が有意に抑制されている結果を得ている。幹細胞液性因子は抗炎症作用を有することから、歯周組織欠損内において炎症反応が抑制されたことによって創傷治癒が促進した可能性が考えられる。

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