« 人間と科学 第326回 植物と薬と人間 (4) ① | トップページ | 人間と科学 第326回 植物と薬と人間 (4) ③ »

2021年9月 1日 (水)

人間と科学 第326回 植物と薬と人間 (4) ②

続き:

 このエネルギー代謝の本質原理は当然ながら細胞や個体の生命体レベルから、地球上の人間活動全体によるエネルギー循環ついても適用される。つまり、この問題は地球における炭素エネルギーの循環と、近年の地球温暖化とその解決への指針にも繋がるのである。

 現代の大きなっ問題である地球温暖化は、人口増加によって増えた人間活動に伴う、還元型炭素に富んだ石油や石炭などの燃焼の結果生じた、二酸化炭素の排出によるものである。植物などの光合成を行う生物は、太陽エネルギーを使って、人間の活動によって排出された二酸化炭素を吸収・還元・固定して、炭素化合物からなる食料や医薬品・バイオ工業資源に変換している。

 これらの炭素化合物を、再び二酸化炭素に酸化する過程で生じたエネルギーを用いて、私たちの人間活動が支えられている。しかし、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の排出量が多すぎて、そのすべてを吸収・固定することができず、大気中の二酸化炭素レベルが上昇して地球温暖化をもたらしている。

 実は、このエネルギーや化学工業の原料として、現代の私たちの生活を支えている石油や石炭は、3億年から 2千万年前の太古の時代に生きていた植物や光合成生物の遺骸が変化した化石資源である。

 それを、炭素エネルギーの循環という視点から考えると、当時の植物などが太古の時代に降りそそいだ太陽エネルギーを使って、光合成によって二酸化炭素を還元・固定して、石油や石炭などの中に炭素化合物として、内包する化学エネルギーと共に蓄えておいたものである。

« 人間と科学 第326回 植物と薬と人間 (4) ① | トップページ | 人間と科学 第326回 植物と薬と人間 (4) ③ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事