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2021年10月20日 (水)

世に放たれたゲノム編集野菜 ③

続き:

■ ゲノム編集の技術と道具

 現在ゲノム編集で最も多く使われるのは「CRISPA(クリスパー)―Cas9」というDNA分解酵素である。この酵素は細菌由来で、細菌がウィルスに感染した際にウィルスの遺伝子の塩基配列の一部(約20塩基)を記憶し、再感染の際にその塩基配列に対合するRNA(ガイドRNA)を合成してこの酵素に結合して、侵入したウィルスDNAを分解駆除する。すなわち細菌の免疫反応である。

 このCas9酵素は、標的のDNAの塩基配列の一部を認識するガイドRNAとDNAを切断するハサミからできている。ガイドRNAの塩基配列を人工合成すれば如何なる遺伝子DNAも破壊できる――この発見をした二人の研究者、米国のジェニファー・ダウドナとフランスのエマニュエル・シャルパンティエは2020年度のノーベル化学賞を受賞した。

 この技術を使えば農作物の品種改良だけでなく、がんや遺伝病の治療にも使える、として研究が急増している。

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