« Clinical 次亜塩素酸のトリセツ ⑨ | トップページ | 内の目外の目 第226回 超高齢化先進地域から超高齢者の歯科医療を考える ② »

2021年11月27日 (土)

内の目外の目 第226回 超高齢化先進地域から超高齢者の歯科医療を考える ①

福島 正義(福島県 昭和村国民健康保険診療所歯科長)さんの小論を載せる コピーペー:

◎高齢化率6割の実像

 私(福島)は35年間、大学で教育、研究、臨床に従事したのち、2018年4月から奥会津の昭和村で、ただ一人の歯科医師として地域医療に従事している。ここは人口1198人(2021/06/01 現在)、世帯数651戸数、高齢化率56.6%(全国平均29.0%)、85歳以上の超高齢化率20.1%(全国平均5.1%)の超高齢化先進地域である。全国市町村高齢化率ランキングではトップ10に入っている。

 この3年間で人口は100人減少、ピークが80歳代にあった「キノコ」型の人口ピラミッドの構成も変化している。要介護(要支援)認定者率は22.9%(全国平均18.6%)。この村でも老老介護、認認介護、認知症超高齢者の一人暮らし、車椅子あるいは「いざり移動」(座ったままでの手と足による自立移動)しながらの一人暮らし、8050問題(「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支える)などの高齢者問題が常態化している。そのため、高齢者の生活状態に配慮しないで歯科医療の提供はできない。

 村の保健・医療・福祉サービス機関は昭和村保健・医療・福祉総合センターに集約されている。即ち、村役場の保健福祉課、国民健康保険診療所、社会福祉協議会、市町村保健センター、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、在宅介護支援センター、デイサービスセンター、自宅生活困難者の居住区(高齢者生活支援ハウス)が一元管理されている。また、村内唯一の特別養護老人ホーム(特養)が隣接している。

 私(福島)は、赴任した年から村民の口腔疾患実態を把握し、口腔健康管理に限りある人的・物的社会資源を有効に活用するために健診事業を始めた。初年度は特養とデイサービスを利用している要支援・要介護高齢者の歯科健診(Oral Health Assessment Tool : OHATによる評価)、2年度からは住民総合健診に歯科健診(厚生労働省「後期高齢者を対象とした歯科健診マニュアル」に準拠)した。

 これまでの歯科健診から見えてきたことは、①セルフケアのできない認知症者の口腔の不潔が最も問題である、②健常高齢者や成人でも口腔機能検査で口腔疾患所見を認める。③健常高齢者や成人の60%に舌苔が見られる。

« Clinical 次亜塩素酸のトリセツ ⑨ | トップページ | 内の目外の目 第226回 超高齢化先進地域から超高齢者の歯科医療を考える ② »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事