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2021年11月26日 (金)

Clinical 次亜塩素酸のトリセツ ⑨

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4. 医療現場に適しているのはどれか?

 生成器を使用するタイプは、大きな病院の同じ場所で毎日大量(>数10L)に使用するケースに適している(水道直結に限る)。ただし、停電や断水などの有事には稼働できない。医療現場には、高濃度対応でpHが過剰に下がらない炭酸混合型が適す。

 容器詰めのものは有事にも使用できるが、大容量のものは保管・設置や移動が面倒(20L:30cm 角で 20kg 程度)であり、スペックの担保のために使用毎に塩酸濃度やpHの計測が必須となる。医療現場では比較的劣化しにくいイオン交換型と2液混合型が適している。

 これらに対して、粉末溶解式は水への溶解が必要なため、一度に大量に使用し続けるケースには向かない。反面、水と容器さえあればカタログスペックのものを、状況に左右されずにいつでもどこでも生成できる。粉末状態では長期保存が可能、置き場所にも困らず(20L生成分:掌に乗る大きさで~100g 程度)、溶液よりも高温に強い。粉末状態で50℃で1か月保管した粉末溶解⓬(前述)で生成した次亜塩素酸水は、既定のスペックの数%の有効塩素濃度の低下であった。このタイプでは、劣化、錆や腐食を起こしにくい⓬が医療現場に適している。

~感染予防の切り札にするための正しい選択と使い方~

 医療現場の使用には有効塩素濃度100~200ppm、pH5.0~6.5 の次亜塩素酸水をオンサイトでオンデマンド生成し、その日のうちに使い切ることが原則である。そのためには、高濃度対応の次亜塩素酸水生成器(炭酸混合型)を用意するか、粉末溶解⓬を使用すべきである。特に高価な金属製の器具・器材や電子機器を使用し、命を預かる医療現場では後者が最適だ。

 次亜塩素酸水は安全で経済的かつ強力な除菌剤であり、耐性菌の報告もない。正しい知識に基づいた選択と使い方が、あらゆる場面で次亜塩素酸水を感染予防や衛生管理の切り札にする。様々な変異株が報告されている COVID-19 についてはワクチン接種や有効な治療薬も重要であるが、まずは可及的に感染経路を断っていくべきだ。次亜塩素酸水はそのための最強の武器となる。

 

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