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2021年11月19日 (金)

Clinical 次亜塩素酸トリセツ ③

続き:

2. 次亜塩素酸の基礎知識とその問題点

1) 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは別モノである

 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは混同されやすい。次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム溶液の一部、次亜塩素酸ナトリウム溶液を次亜塩素酸と記載することがあるためである。確かに次亜塩素酸ナトリウム溶液も強酸性電解水もpH調整すると、同一UVスペクトルを示す。しかし、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムはpHも溶液の動態も大きく異なる。

 「次亜塩素酸ナトリウム溶液」は強アルカリ性(pH9~12)で、「家庭用漂白剤」として使用、塩素臭が強く、油汚れや皮脂などを強く分解するため、使用時にゴム手袋の着用が必須。次亜塩素酸としての殺菌能は低い(ほぼ次亜塩素酸イオンClOのため)が、強アルカリ性によるタンパクや脂質の分解も含めた殺菌能はそれなりに高い(生体為害性も高い)。

 一方、「次亜塩素酸水(生成方法は問わない)」は酸性~中性(<または=pH7.5)を示し、アルコールよりも抗菌スペクトルが広く、耐菌性の報告もない。また塩素臭も少なく、手荒れもほとんど起こさず、万が一誤飲しても全身や臓器に問題が出ない。殺菌能と消臭効果も高く、海外では広く空間噴霧に使用される。日本では、用時生成した次亜塩素酸水に空気を通す空気洗浄タイプのみが容認。

 感染力の強い変異株が出現しCOVID-19の空気感染が明らかになった現在、減少傾向にはあるがクラスター発生の危険性のある医療機関や福祉施設では、換気の励行のみならず空間噴霧(空気洗浄を含む)の導入が必要になる。為害性の問題から、アルコールも非アルコール系消毒剤も次亜塩素酸ナトリウムも空間噴霧には使用できない。使用の可能性があるものは次亜塩素酸水のみである。

 そのためには、用時生成と水道水質基準51項目のクリア(=食品製造用水(飲用適の水))。そして器具・器材や備品に錆や腐食を起こさせないことが重要なポイントになる。

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