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2022年4月18日 (月)

Topics NDB の活用でさらに明らかとなった口腔健康管理の重要性 ⑥

 続き:

4. 歯数と医科医療費との関係

 日本歯科総合研究機構において、NDB 研究を開始するきっかけとなった研究課題が医科医療費と歯数との関係だ。2011年に中央社会保険医療協議会に堀 憲郎委員から提出された資料であり、北海道、長野県、山梨県、茨城県、兵庫県など多くの都道府県歯科医師会と国民健康保険団体連合会などとの協力のもとに、すべての結果から歯が多く残っている者ほど医科医療費が少ないという傾向が示されていた。しかしながら、対象者が各都道府県の国民健康保険加入者に限定されており、これらのデータをもって日本の現状を示しているかどうかの検証はできていなかった。そこで NDB という保険診療の全データを活用して歯数と医科医療費との関連を検証する目的で研究を行った。

 2013 年 4 月診療分の歯周炎病名(コード:5234009))を持つ 40 歳以上の歯科レセプトに対して、同月分の 医科・DPC・調剤における診療実日数および診療点数のレセプト情報を結合し、歯科と医科の両方を受診している 2,231,983 名分(男性936,652 名、女性1,295,331 名分)を分析対象とした。歯周炎病名の歯式情報から歯数を算出し、20歯以上と19歯以下の 2群に分類、性および年齢5 歳階級別に、歯数2群別に医科および歯科の点数および実日数の平均値、標準偏差、中央値、25および75パーセンタイル値を算出した。

 その結果の一部は、歯が20歯以上の者は19歯以下の者と比較して医科医療費が少ないと歯数と医科医療費との関連から分かった。

 すべての年齢階級群において歯数が 20歯以上の者は、19歯数以下の者と比較して医科点数合計(外来・入院・DPC・調剤)の平均値が低いことが明らかとなった。

 本研究では、50歳代、60歳代、70歳代について歯数が1歯少なくなるごとにどう変化するかも確認しており、それは、医科医療費と現在歯数との関係からも、容易に歯数が多いほど医科医療費(中央値)は少ない。と分かる。

 いずれの年代においても、現在歯数が1歯数少なくなることで、医科医療費が直線的に増加することが確認できた。その傾斜は50歳代が最も強くなっており、50歳代では 1歯少なくなるごとに医科医療費が約 2.4%増加しているも明らかになった。

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