« デジタル・デモクラシー~⑥ | トップページ | デジタル・デモクラシー~監視広告を駆逐せよ~⑧ »

2022年6月22日 (水)

デジタル・デモクラシー~監視広告を駆逐せよ~⑦

続き:

  欧州と米国で進むターゲティング広告の規制

 盤石に築かれたビッグテックによる広告システムの支配を崩す方法はあるのだろうか。考えられるのが、ターゲティング広告の規制。

 欧州では、2018年5月施行の「一般データ保護規則(GDPR)」にて、クッキーのような「オンライン識別子」も、規制の対象となる「個人データ」と定義するなど、ネット広告にも関係する規制の策定として進められてきた。

 さらに包括的な規制案として注目されるのが、2020年に提起された「デジタル・サービス法(DSA)」および「デジタル市場法(DMA)」だ。DSAの主要な目的は、Google や Facebook などのプラットフォーム企業が個人情報をターゲティング広告に使うことを規制することだ。利用者が自身のウエブでの行動追跡を拒否(オプトアウト)できるようにするサービスの追跡や、違法なコンテンツ・製品の削除をプラットフォーム企業に義務付ける内容で、違反した企業にはねんかんうりあげだかのさいだい6%の罰金を科す。2020年の法案発表後、様々な条項も追加された。例えば、当初は禁止するターゲティング用データは性的指向、人種、宗教などだけだったが、未成年者のデータ収集も禁じ、ダークパターン(ページのデザインや機能で利用者が無意識に企業に有利な選択をするよう誘導すること)の禁止も追加された。

 こうした強い規制案にはIT業界は猛反発したが、2022/01/20、欧州議会はDSA法を賛成530票、反対78票、棄権80票という圧倒的な票差で承認した。同法の成立には今後、EU加盟国や欧州委員会との調整が必要だが、大きな一歩として全世界から注目されている。

 EU の動きに呼応するように、米国でも、インターネット広告への規制策が進んでいる。

 2020年1月に施行した、カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)では、規制対象となる「個人情報」にクッキーも含まれることになった。また、欧州議会でDSAが承認された 2 日前の 2022/01/18、米連邦議会の民主党議員 3人が、Facebook や Google 'そして個人情報を利用して利益を上げるデータブローカー企業を規制するための法案を提出。

 この法案は「監視広告禁止法」という。アンナ・エシュー議員とジャン・シャコウスキー議員が下院に、コリー・ブッカー議員が上院に提出した。

                    続く。

 

 

« デジタル・デモクラシー~⑥ | トップページ | デジタル・デモクラシー~監視広告を駆逐せよ~⑧ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事