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2022年7月29日 (金)

デジタル・デモクラシー キッズ・テック―狙われる子供たち ⑨

続き:

  日本には子どもを守る規制がない

 一方、日本では子どもに対する広告やマーケティングに関する法律や規制は存在しないのが現状だ。子どもに対する広告表現上の配慮は、日本民間放送連盟の「児童向けコマーシャルに関する留意事項」をはじめ、業界ごとの自主規制を通じて行なわれているが、その規制力は限定的だ。オンラインゲームについても、「家庭でいかにゲームを抑制するか」「ゲーム依存になった際のケア」についての情報は多くあるが、そこでの広告問題や食品産業やビッグ・テックを規制する提言はまだ少ない。

 2016年、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが中心となり、「子どもに影響のある広告およびマーケティングに関するガイドライン」を発表。これは2012年3月に3つの国際組織、国連グローバル・コンパクト、ユニセフ、セーブ・ザ・チルドレンが「子どもの権利とビジネス原則(CRBP:Children's Rights and Business Principles)」を発表したことを受けての動きだ。「子どもの権利を尊重し、推進するようなマーケティングや広告活動を行なう」という原則のもと、事業者が子どもの発達や特性に配慮した広告およびマーケティングを実施する際の指針だが、規制を避けたいという食品業界や広告業界の反応もあり立法にはいたっていない。明らかに、IT 上の広告の進化にどの国でもルール整備が追い付かない中、日本政府の明確な方針と拘束力ある法規制が求められている。これは、デジタル化した社会を生み出した私たち大人の責任でもある。

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