« TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ④ | トップページ | TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ⑥ »

2022年9月13日 (火)

TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ⑤

続き:

乳幼児期における原始反射の実は消失せずに隠れているだけで、何らかの脳機能障害の発症とともに、あるいは引き金に顔を出す機序と同様、乳幼児期に獲得済みの在脳オノマトペも再び出現するのかもしれないが、現状コロナ禍により中断せざるを得ないフィールドワーク調査を含めて、今後さらなる検証が必要となる。

 ここで、これを執筆中、2022/02/18 に東京医科歯科大学・戸原玄教授らによる「開口力と嚥下障害の関連を解明」と題する画期的なプレスリリースが飛び込んできたので、最新のトピックスとして触れておきたい。

 以前より、外側翼突筋など開口筋は舌骨上筋群と連動して活動することは周知のことである。そこで摂食嚥下障害回避、予防のため、直接舌骨上筋群の口腔内マッサージではなく、発語による開口訓練で外側翼突筋などの開口筋群を収縮させることによって、連動して収縮する顎二腹筋などの舌骨上筋群が間接的に鍛えられる。あるいは機能回復につながる可能性はないのであろうか?

 オノマトペ的には、咀嚼が「パクパク」なので、開口訓練はひっくり返して「クパクパ」では?認知症患者にも、右脳で反応しやすいオノマトペである「パクパク」からの「クパクパ」への移行は、「パクパク、パクパク」を繰り返すうちに、しらぬ間に「クパクパ」になり発語しやすい。「パタカラ体操」も語尾が a 行で、もちろん開口訓練になっているが、「クパクパ」のほうが、いったん「ク」で閉口、あるいは噛みしめた顎位から、一気に「パ」と開口することにより開口筋群の活動量が増してより効果的ではないかとも考えられる。もちろん発語の違いによる、外側翼突筋を含めた開口筋群の筋電図測定による実証実験が必要となる。

« TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ④ | トップページ | TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ⑥ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事