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2022年9月14日 (水)

TOPICS 歯科領域における日本語オノマトペの奥深さ ⑥

続き:

3. ワクワク感あふれる「食の未来」について

「フードテック(FOOD TECH)とは、「食(Food)」と「技術(Technology)」を組み合わせた造語。農水省大臣官房政策課を事務局とする「FOOD TECH Lab」からの提言では、「食のパーソナライズ化」に向けては 3D プリンタがキーデバイスとなり、さらに技術開発が進めば、「介護食市場」への参入が盛り込まれている。川上らも、高齢者向けの軟らかい食事を3Dプリンタで製作するアイデア、飲み込みやすく誤嚥を防ぐ介護食、嚥下食は、食品3Dプリントによるキラーコンテンツになる可能性を示唆している。

 「あらゆる料理をデータ化して、3Dプリンタなどのテクノロジーを活用して世界中でシェアする」。この夢のような発想を広告代理店・電通のクリエイターが中心となって、2015年に立ち上げられたプロジェクトが「OPEN MEALS」である。味や食感、形状に至る料理を構成する様々な要素をデータ化し、インターネットに接続さえできれば、世界中どこにいても、宇宙空間でさえも、3Dプリンタなどのテクノロジーを活用して食の転送・出力を実現しようとする魅力的なプロジェクトである。

 人気漫画「宇宙兄弟」の 39巻のエピソードにも登場し、未来の食文化を創造するという OPEN MEALS の取り 組みは、「SUSHI TELPORTAYION」、「SUSHI SINGULARITY」などの寿司や「サイバー和菓子」など、日本の食文化の分野ですでに「実食」へと移ろうとしている。彼らが手掛ける、固形物をうまく飲み込めない嚥下障害をもつ高齢者、認知症患者などに対する介護の現場での嚥下調整食の愛発は、歯科医師の立場からも期待が大きい。今後技術が飛躍的に進歩すれば、異なる味や食感のゲル化を促す材料をインクカートリッジタンクに充填することによって、軟らかい食材、嚥下調整食の 3Dプリントが可能となるであろう。

 実はこのゲル化には、昆布由来の天然成分アルギン酸が利用されており、我々には馴染み深い、口の中で使っても安全なアルギン酸印象材の主成分であることからも、何かのご縁とともに、その食感や味に関して歯科医師としてワクワクするような可能性を感じる。

 OPEN MEALS では、2025年開催予定の「日本国際博覧会(大阪・関西万博)」でのレストラン「SUSHI SINGULARITY」を実現させることを目指し、さらなるプロジェクトを推進中とのことで、何らかの連携ができればと期待を寄せている。

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