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2022年9月28日 (水)

HIV 陽性者を歯科医師が診るということ ⑫

続き:

8. N 歯科医院(東京)

Profile

      都内のビルの4F.に1998年に開業。診療ユニットは4台、スタッフは現在4名。通常の歯科診療を主体で、訪問歯科にも対応しています。現在、後継者となる歯科医師を募集しています。

自己紹介

  歯科大学を卒業した後、大学院に進み軟質裏装材の研究をした。その後、大学病院と都内の病院に12年半勤務してから現在の歯科医院を開業。

スタッフの紹介

  歯科衛生士1名、歯科助手1名と非常勤スタッフ1名(日によって職種が異なる)です。

Q. 歯科医師になった理由は

 どの分野で有れスペシャリストになりたかった。

Q. HIV 陽性者の最初の歯科治療は、いつ頃・状況は・きっかけは

 1995年頃、勤務先の内科医から依頼が最初、当時の病院歯科は患者が多く、一人にかける診療時間も少なく、感染根管処置を手掛けてもなかなか治りませんでした。

Q. HIV 陽性者の最初の歯科治療の感想として

 歯科衛生士の感染対策が厳しく、治療機器や材料を制限され、治療がなかなか思うように進まず、患者さんに申し訳なく思っていた。

Q. 自院にて HIV 陽性者の受入れは、いつ頃からその経緯は

 病院で診ていた患者さんを開業してからも継続していたので、診療時間を十分かけることができ、また、感染対策も必要最低限にしたことで、病院では治せなかった感染根管を治すことができた。その歯は今でも機能している。開業後2~3年はその方のみでした。

Q. 診療受入れにあたって師匠、問題は? また、その対応は如何

 支障も問題もなし。配慮していることはプライバシーを尊重し特別扱いをしない。通常はスタンダードプリコーションの下、他の患者さんと区別することなく診療する・ただ、血中ウイルス量が多い患者の時はより厳しい感染対策を施したり治療を制限したりしてる。一度まだ HIV 治療を開始していない患者を紹介されたことがあり。血中ウイルス量が 91 万コピー/ml ということで、その時は応急処置のみにさせていただき、HIV 治療が進んだら来てくださいとお願いをした。2か月後にいらしたときは血中ウイルス量も 20コピー/ml ということで、ちりょうさせていただきました。

Q. HIV 陽性者受け入れを、他の患者さんは知っていますか?

 基本的には知らないとおもう。わざわざ開示することでもない。

Q. HIV 陽性者の受入れは、良かった?スタッフの方からどんなお話

 患者さんが増え、収入に繋がったことです。

Q. 患者さんの初診はどんな経緯か?

 都内のエイズ専門医からの診療情報提供書による紹介が殆どです。最近紹介されるケースは血中ウイルス量が検出限界以下のケースばかりです。

Q. 現在の HIV 陽性者の頻度はおよそどのくらい?

 週に 15人。土曜日は平日より多い。

Q. 経皮的暴露時の予防薬の準備について対応は?また、経皮的暴露があったときの対応は?

 予防薬の準備はしていない。スタッフがこれまで経皮的暴露した経験はありません。もし、あったとしてもほとんどの陽性者のウイルス量が検出限界以下のことから、心配していmせん。もし暴露したら、一応、労災保険を利用して近隣の専門医療機関に問い合わせて対応すると思う。

Q. HIV 陽性者の診療を拒否あるいは特別視している歯科医療従事者伝えたいこと、ご意見など

 HIV 感染症の知識がなければすべきでないと思います。ただ、HIV 感染症に限ることではなく、別の感染症や疾患についても同じではないでっしょうか。訪問診療での在宅患者さんの状態の理解に比べたら、HIV 感染症の理解はやさしいものだと思います。臨床実習に来るえいせいしがっこうせいにも実習前に HIV 感染症の説明をしますが、李愛してもらえているようです。

 

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