« 人間と科学 第339回 転換期を迎えるエネルギーシステム(6) ③ | トップページ | Report 2022 生涯医療費 ① »

2022年10月 9日 (日)

人間と科学 第339回 転換期を迎えるエネルギーシステム(6) ④

続き:

えネルギーも然りで、過去の転換もおおむね技術主導であったいえる。しかし、風力や太陽光、リチウムイオンバッテリーが、開発から今日レブルの普及まで何十年とかかっていることは示唆的だ。単一のブレークスルーで解決するような単純なことでもなく、カーボンニュートラル達成の目途とされる世紀半ばまで時間が限られるなか、もっぱら「画期的」技術革新頼みというわけにはいかない。脱炭素シナリオでも、効果的な政策をバックにして、社会のしくみやヒトの行動を含め、条件が異なる各地域の各分野で適した取り組みを「今から」重ねていくことが基本になっている。

 

 読者の皆様が今後のエネルギーのあり方を考えるにあたり、前提として踏まえるべき世界動向を、基本となる視点とともに俯瞰してきた。パリにあるIEA で勤務した期間、京都会議(1997年)やパリ会議(2015年)という契機があった。特に後者でダイナミックな潮流変化を目のあたりにし、聞こえてる日本での受け止められ方に温度差を覚えたことも原稿の動機となった。ともすれば特定の立場を色濃く反映した言説になりやすいテーマゆえ、定評ある分析の力も借りてできる限りフェアな記述になるように努めた。理解を深めていくきっかけになれば幸いです。

« 人間と科学 第339回 転換期を迎えるエネルギーシステム(6) ③ | トップページ | Report 2022 生涯医療費 ① »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事