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2022年11月16日 (水)

人間と科学 第340 回 永久不滅の存在を求めて(1) ①

臼田 孝(国立研究開発法人産業技術総合研究所執行役員・計量標準総合センター長)さんの小論文を掲載。 コピーペー:

不変のものさし

 

プロローグ

 これから6回にわたり、「永久に変わらないもの」とは何か、皆さんと考えてみたい。「もの」といっても、目に見える、手に取れる実体ではない。あらかじめお伝えしておくと、ここで紹介していくのは、、素粒子のふるまいから宇宙の構造まで、根源的な自然法則に現れる「物理定数、具体的には「光の速さ」や「万有引力定数」などの事である。人類がどのようにしてそんな存在に気付き、永久不変と結論するに至ったのか、しばし日常を離れてお付き合いを願いたい。

 ところで「変わらない」という以上、そこには何らかの測定や比較が存在する。例えば身長や体重は、身長計や体重計の目盛を介して定量化している。最近話題にのぼる地球温暖化では、例えば過去と現在の気温を比べるが、これはそれぞれの時代に記録された、温暖計の値を介した比較である。このとき私たちは「ものさし」や「はかり」や「温度計」を信頼している。しかし禅問答になるようだが、これら測る道具の目盛が不変であると、どうして信じられるだろう。世界中どこでも、目盛が同等だろうか100年前と現在で、目盛は変化していないだろうか。「永久不変の存在」を語るには、私たちが使っている「ものさし」や「はかり」の信頼性から問わなければならない。そこで第1回ではまず、皆さんの手元にある「はかり」や「ものされ」の精度が、どのように確保されているのかから話したい。

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