« デジタル・デモクラシー――ビッグ・テックとの闘い ③ | トップページ | デジタル・デモクラシー――ビッグ・テックとの闘い ⑤ »

2022年11月30日 (水)

デジタル・デモクラシー――ビッグ・テックとの闘い ④

続き:

 「子どもたち、如何なる状況においても、保護者の明示的な同意なしに、データマイニング、追跡、記録をさせるべきではない。子どもに関するすべてのデータは、とても具体的かつ限定的な方法で使用許可を与えるべきです。

 子どもたちは誰かの所有物ではなく、まして政府や学校の所有物でもないのだ。これ以上、子どもたちのデータ収集を許さないでください」(Alecia Vaught氏)

 「私は、2017年の消費者信用情報会社エキファックス事件(不正アクセスにより1億4000万人の機密情報が流出した事件)の被害にあった一人だ。いったん漏洩した個人識別情報は、何年にもわたって悪用される可能性がある。私たちは、移動、祈り、友人、月経周期、ウェブ閲覧、顔など、生活の基本部分を含め、アイデンティティの一部を構成する様々な個人識別情報を企業に提供している。これらのデータが流出すると消費者の人権が脅かされることになる」(Arti Raman氏)

   こうした声が後押しする形で、FTCはビッグ・テック規制を加速させている。リナ・カーン委員長は、「企業は現在、個人に関するデータを大規模かつ驚異的に多様な状況で収集している。我々は、全面的で明確なプライバシーとデータセキュリティ要件を確立し、違反に対して金銭的罰則を求める権限を得ることを目指している」と、ビッグ・テックとの闘いへの意気込みを語る(プレスリリースより)。

 連邦政府の動きより速く、州・自治体での立法化も進む。2022/08/29、カリフォルニア州議会は、18歳未満の未成年者に対し広範なオンライン保護を行なう法案「カリフォルニア年齢適正デザイン規範法」(AB2273)を33対0の全会一致で可決。ソーシャルメディア企業や他のオンラインサービスに対し、未成年の利用者の保護を義務付けるもので、見知らぬ人とのメッセージのやり取りなどがもたらすリスクの抑制や、未成年者のデータ収集や使用制限する。違反には被害を受けた未成年一人につき最高7500ドル(100万円)の罰金を科される(法成立には最終的に州知事による署名が必要)。英国の「オンライン安全法案」を手本にしている。

 規制強化とともに、自治体や連邦政府がビッグ・テックを提訴するケースもこの数年で急増している。2020年10月、米国司法省は検索市場で自社サービスを優遇したとして、反トラスト法違反でGoogleを提訴。12月にはテキサス州など10州も広告で競合を排除したとして同社を提訴。Facebookに対してもFTCとニューヨーク州など48州・準州・特別区の司法長官が反トラスト法違反だと提訴している。自治体レベルを含めた規制強化と提訴の動きは、今後も加速することは間違いない。

 

« デジタル・デモクラシー――ビッグ・テックとの闘い ③ | トップページ | デジタル・デモクラシー――ビッグ・テックとの闘い ⑤ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

無料ブログはココログ

お気に入り