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2022年11月13日 (日)

Clinical 薬剤性口腔乾燥とドライマウス診療 ⑧

続き:

処置および経過:ドライマウス初期治療として、唾液腺マッサージの指導、アズレンスルホン酸ナトリウムの含嗽と口腔保湿剤にて治療開始、そしてカンジダ菌の陽性が確認されたので、抗真菌薬の投与により対応した。同時に白虎加人参湯お投与開始し、一時期唾液分泌量の増加と口腔乾燥感の改善がみられたが、イキセキズマブ皮下注開始から唾液分泌量の低下と乾燥感の悪化が次第にみられたため、漢方薬を五苓散に変更した。しかし顕著な変化なし。主治医と相談してイキセキズマブの投与を主治医の指示で休薬した。休薬約2か月後より唾液分泌量が増加し、自覚症状も投与前の状態まで回復した。現在も全身状態が安定しているため休薬継続し、ドライマウス治療に継続中。

 症例2は多数の薬剤を使用していたため、初診時ではドライマウスの原因薬剤を特定するのは困難であった。しかし、臨床検査からシェーグレン症候群は否定され、主治医との医療連携におりイキセキズマブを休薬した結果、ドライマウスの改善がみられたことから原因薬剤の可能性が示唆された。イキセキズマブは薬剤添付文書には副作用として口腔内乾燥記載されていないが、先行発売されている同種薬剤では、1%未満ではあるが口腔内乾燥の発現が記載されているため、原因としての可能性はあると思われる。このように薬剤性口腔乾燥症の原因薬剤の特定は困難なことが多く、根気強く口腔健康管理を含めた対症療法を継続し、症状を悪化させないように努めることが重要である。

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