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2022年12月12日 (月)

Science 認知症と口腔機能 ①

木本克彦(神奈川歯科大学歯科補綴学講座クラウンブリッジ補綴学分野主任教授)さんの小論文である コピーペー:

 ~エビデンスと医科歯科連携による新たなアプローチ~

はじめに

 世界に類を見ないスピードで超高齢社会が進むわが国では、認知症に罹患する高齢者が増加の一途を辿っている。認知症患者は、2012年には462万人と高齢者の約7人に1人の割合だったが、2025年にはさらに増加し約5人に1人の高齢者が認知症を患うことが推計され、社会的問題となっている。こんな状況を受けて厚労省は、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指すために、認知症施策推進総合戦略「新オレンジプラン」を策定し、団塊の世代が75歳以上となる2025年までに達成することを努力目標としている。その中で、発症予防の推進として口腔機能の向上とその管理が歯科医師に求められている。

 近年、認知症および認知機能に対する口腔機能の有効性を示唆する研究が数多く報告されているものの、いまだその結論には至っていない。本稿では、まず、わが国における認知症の社会経済的な影響と治療法の現状について解説。そしてこれまで報告されてきた認知症と口腔機能に関わるエビデンスと、今後の展開として医科歯科連携による新たなアプローチについて紹介する。

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