Science 認知症と口腔機能 ④
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アルツハイマー病治療に第二のパラダイムシフトが期待されるが今日ではあるが、現時点では予防~認知リハビリーテンションを含む対症療法といった集学的治療に頼らざる得ない。こうした中、Livingston らを中心としたスペシャリストメンバーで構成された認知症予防、介入およびケアに関するランセット委員会は、ライフステージを若年期・中年期・老年期に分類し難聴・高血圧・肥満などの12の危険因子をなくすことで、最大で認知症の約40%は予防できる可能性を報告している。
この報告書の中では新しいライフコースモデルを提案すること先制的予防介入のチャンスを強調しており、治療よりもむしろ日常生活における予防の重要性を唱えている。
またWHOからは「認知機能の低下と認知症のリスク低減のためのエビデンスに基づくガイドライン」が報告され、認知症を予防するために全身運動、禁煙、栄養指導、認知トレーニングなどの13の項目が推奨されている。
しかし残念ながら、これらの報告書の中に口腔機能に関する項目は見当たらず、現時点では口腔機能が先制的予防介入の対象に入っていない。その理由として、レビューやメタ解析に必要な口腔機能に関連する報告が十分に整っていないことが挙げられる。
12の危険因子
45歳未満 教育の未修了 7%
45~65歳 難聴 8% ●頭部外傷 3% 高血圧 2% ●過度の飲酒 1% 肥満 1%
65歳以上 喫煙 5% うつ 4% 社会的孤立 4% 運動不足 2% ●大気汚染 2% 2型糖尿病 1%
●は 2020年より追加された危険因子 先制的予防介入の概念である
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