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2023年1月24日 (火)

Science 歯周病と認知症 ⑦

続き:

おわりに

 歯周病が認知機能低下に及ぼす影響についてはいくつかのメカニズムが考えられている。初診時より 35年以上経過した、96歳の女性の口腔内写真だが、96歳の現在でも、介助を受けることなく、自身で口腔清掃を行っている。90歳と比較し、プラークの付着量が多くなり、辺縁歯肉の発赤が見られ、口腔機能低下症に該当、だが、認知機能低下は認めない。

 超高齢社会のわが国において、健康寿命の延伸に歯科、口腔が大きく関わっていることが明らかになってきており、歯数と平均寿命が高い相関関係にあること、70歳時点での歯数が 20歯以上の人と、無歯顎者では、生存率 50% に 6年以上の差が出ることなどが報告されている。認知症患者の増加に伴い、2015年にて「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」(新オレンジプラン)が策定され、7 つの新オレンジプランの柱のうち2つ目の“認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護の提供″ には、発症予防の推進として口腔機能の向上や、地域の歯科医師の認知症対応力向上のための研修の実施など歯科医師の役割が明記されている。今後は、歯の喪失を予防するための歯周治療はもちろんのこと、認知症の容態に応じた歯周治療を行い、生涯にわたり歯周病、そして口腔の管理を行っていく必要がある。

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